【活動報告】第61回お話会/主治医との関係など
少しずつ春の気配が感じられるこの頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。2022年3月6日(日)に第61回お話会が、初参加の方1名を含む12名で行われました。「春に向けて」というお題でアイスブレイクした後、今回は以下のような話題についてお話しました。
■主治医との関係
主治医探しの経験談が話題にあがりました。とある参加者の方は、今の主治医の先生はかなり高齢になっており、いつリタイアするか心配しているとのことでした。次の主治医をどのように探せば良いか、話を聞いてみたいとのことでした。これに対して、実際に診察を受けてみないと相性が合うかはわからないので、複数のクリニックにかかったという方もいました。また、通える地域圏にあるか自分に合う薬を取り扱えるかどうか、同性/異性などの希望をインターネットで検索して見つけたという方もいました。
■人間関係/コミュニティーから身を引くこと
ほかには、運営に携わってきた団体から自ら距離を置くことになったという近況報告をしてくれた人もいました。自ら別れを選ぶことは、環境の変化も伴うエネルギーを使う大きな出来事です。ほかの参加者からは、「様々な経験を通して判断力、自己洞察力が付き、若いときより今の方が付き合いたい人と付き合えて楽になったよ」との声もありました。みなさんからの話を聞き、「別れは大きな決断だが、自分を守るための選択ができたと捉えるとポジティブに感じることができた」と、話題を切り出した人も少し笑顔を見せてくれました。
■就労移行支援の特徴、利用の工夫
この春から就労移行施設に転職するという参加者からは「就労移行支援施設に実際に通ったことのある人・勤めたことのある人にどんな様子か聞いてみたい」という投げかけがありました。実際に通ったことのある参加者からは、施設の選び方について話しをしてくれました。その人は、自身の症状に特化していること、その分野で理解のある専門職が携わる施設であることが決定打だったとのことでした。心理教育や自身の病気の向き合い方やコミュニケーション一般などを学び機会となったとお話をしてくれました。集団認知行動やコーピングなどを通して、自分への深い理解へと繋がったり、ケアの面でも3ヶ月に1回のモニタリングだけでなく、面談を頻繁にしてもらえたことも居心地の良さに繋がったそうです。その後、そこで学べることは全て学べたと感じたため、自信をもって就職活動へと進まれたそうです。
また、就労移行施設で働いている参加者からは、施設の利用は制度の立て付けから基本的に利用できる期間は人生でたった2年しかできないことから、いわゆる福祉的な支援一般にあるような優しく接するだけでなく、ある時は厳しさをもって支援に臨むことがあるとお話がありました。、これに対して、質問した参加者からは、「誠実に向き合うことや当事者スタッフとして関わることに覚悟のいる仕事だと感じた」との感想が聞かれました。
■最後に
今回も多くの方に参加いただき、ありがとうございました。お互いの悩みを共有し、意見や具体的な解決へ向かうヒントをいただき、有意義な回となりました。初めての方はもちろん、定期的に来ていただいているみなさんの変化や成長を肌で感じ、刺激も沢山いただけました。春は出会いや別れによる環境の変化、三寒四温などで体調を崩しやすい時期でもあります。どうぞご自愛ください。終了後に有志で東京タワーまでウォーキングを行いました。当日は東京マラソン当日で小春日和の心地よいひと時を過ごしました。(安藤)