【活動報告】12.8ポルケコンサート―精神障害の経験から奏でる音楽と、家族のお話―を開催しました

2025年12月6日(土)、大田文化の森ホールにて「ポルケコンサート―精神障害の経験から奏でる音楽と、家族のお話―」を開催しました。左手のピアニスト・岡田秀子さん(むすんでひらいて音楽事務所)、パートナーで熊本大学法学部教授の岡田行雄さんをお招きし、音楽とトークを通じて、精神障害とともに生きることや家族として支え合うことについて考える時間となりました。

「月に憑かれた人々」「月を見上げる人々」をはじめとする左手のピアノ曲や、バッハ=ブラームス編曲の「シャコンヌ」、「グーチョキパーの歌」などが演奏されました。豊かな響きとダイナミックな表現に、会場からは大きな拍手が送られました。演奏の合間には、ピアノとの出会いや、「左手のピアニスト」として再び舞台に立つまでのプロセスが語られ、音楽そのものが岡田さんのリカバリーの一部であることが伝わってきました。
鼎談にはパートナーの岡田行雄さんにも加わっていただき、聞き役は精神障害当事者会ポルケ代表理事の山田悠平が務めました。「見えない障害」と向き合う葛藤、パートナーとして歩んできたこれまでの歩み、今大切にしたい思いなどについて、具体的なエピソードを交えながら語り合いました。参加者一人ひとりの経験と重なるテーマにうなずきながら聞き入る姿が多く見られました。

「左手のピアノの演奏に力強さを感じた」「当事者と家族、それぞれのしんどさが率直に語られていて、自分の経験を振り返るきっかけになった」「音楽とトークが組み合わさることで、リカバリーストーリーが心地よかった」といった感想が寄せられました。経験に光を当てる語りと、ホールいっぱいに響く音楽が重なり、特別な時間になったのではないかと思います。

精神障害当事者会ポルケでは、今後も音楽やアート、対話の場などを通じて、当事者・家族・支援者・地域の方々がともに学び合い、精神障害理解や共生社会について考える機会をつくっていきます。ご登壇いただいた岡田秀子さん、岡田行雄さん、会場運営にご協力くださった皆さま、出展をいただいたNPO法人色えんぴつの皆さま、そしてご参加くださった皆さまに心より感謝申し上げます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

なお、本コンサートの開催にあたっては、おおた区民活動団体連絡会、おおた社会福祉士会、大田障害者連絡会、大田区障害者理解啓発グループおおた~ツタエルチカラ~をはじめとする関係団体の皆さまに名義後援および広報面で多大なご協力をいただきました。各団体のホームページやニュースレター等を通じて情報を届けていただいたことで、より多くの方に本企画を知っていただくことができました。本コンサートは、一般財団法人あすたむ舎の助成を受けて実施しました。精神障害の経験に光を当てる取り組みや、当事者・家族・地域がともに学び合う場づくりを支えてくださったことに、深く御礼申し上げます。

 

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