【活動報告】語りによる表現活動: DSTワークショップ・報告会開催&YouTube公開(公益財団法人ホース未来福祉財団助成事業)

精神障害当事者会ポルケでは、デジタルストーリーテリングの手法に基づく映像制作のワークショップと報告会を開催しました。(デジタル・ストーリーテリング 当事者が紡ぐリカバリー:公益財団法人ホース未来福祉財団助成事業) 2018年の取り組みに続き、今回が2回目となりました。経験が内側に閉じ込められやすい社会のなかで、当事者が自分の言葉で語り、表現の場をつくることは、当事者が主体性を取り戻していく取り組みだと考えています。ワークショップを通じて、仲間とともに経験を相対化し、自分の物語を形にすることは、ほかでは得難い経験となりました。

また、完成作品を一緒に鑑賞し、制作の背景や思いを共有する報告会という場を持てたことにも、大きな意味がありました。DSTは、ワークショップで作品をつくることに加えて、発表や共有の場を通じて、経験がはじめて対話へとひらかれていきます。今後も、当事者のエンパワーメントや理解啓発のアクションとして、DSTワークショップを発展させていきたいと考えています。今後各地でのワークショップも検討しています。実施にご関心ある方はお気軽にお問い合わせください。

※デジタルストーリーテリング(Digital Storytelling / DST)とは?
デジタルストーリーテリング(Digital Storytelling / DST)は、1990年代の米国サンフランシスコ湾岸地域で、メディアアーティストのダナ・アッチリーと、コミュニティアーツ/演劇の実践者ジョー・ランバートらの協働を背景に、ワークショップ型の方法論として体系化されてきた表現実践です。1994年に「San Francisco Digital Media Center」(のちのCenter for Digital Storytelling、現在のStoryCenter)が立ち上がり、1998年には拠点をバークレーへ移してカリキュラムとワークショップモデルが洗練されました。

DSTは、短い作品の中に「本人の声」を核として据え、写真・映像・音などの素材を重ねながら、個人の経験を「語り」として表現する点に特徴があります。こうした方法は、教育や地域の学びに限らず、保健医療・福祉や人権・社会課題の現場へも広がり、困難な経験や生活上の課題をめぐる語りを、表現・学習・対話・エンパワーメントにつなげる実践として展開されてきました。

今回のワークショップ企画を通じて、公開の許可を得られた作品を下記の通りご紹介します。

◆「好き」な自分を好きになる

◆「私たち抜きに私たちのことを決めないで」―当事者活動で大事にしたいことー

◆続いていく、これからも

◆双極でも自分らしく幸せに生きるー居場所と仲間に支えられて

◆覚悟

◆双極性障害者の日常 絵を描いて俳句作ってリカバリー。そして酒に回覧板。

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