【報告】ポルケ第2回学習会「私たちは何者か?歴史から学ぶ ~当事者の声を地域からもあげていこう~」
(企画概要)
今年度、精神障害当事者会ポルケ(以下、当会)では、精神障害者の当事者性に即した経験と見地を十分に発揮した権利擁護活動を行う共助人材の育成を行うための基礎知識と実践の学びとして、「コミュニケーション」「意識啓発」「実践の学び」にフォーカスした連続企画を、ボランティア・市民活動支援総合基金 ゆめ応援ファンドの助成のもとに実施をする。
今回はその第2回目として、意識啓発を狙いとし、「私たちは何者か?歴史から学ぶ」と題して学習会を実施した。近年、ピアサポート人材の確保が厚労省の指針にも謳われたように、ピアサポートのあり方に大きな関心が集まっている。私たち精神障害の当事者や地域の支援者が共有すべき課題は何か。改めて、当事者活動の歴史に触れながら、課題点を学ぶ機会にすべく実施をした。
(内容概要)
講師には、桐原尚之さんをお招きした。桐原さんは、精神障害当事者の若手活動家で、全国「精神病」者集団 運営委員、立命大学大学院先端総合学術研究科公共領域博士後期課程、NPO法人青森ヒューマンライトリカバリー 理事長などを務めている。ピアサポートの定義、昨今の情勢を踏まえて、当事者活動の歴史を学びながら、当事者活動として継承すべき事項を探った。
(実施日時・会場)
日時:2017年9月29日(金)19:00~21:00
会場:入新井集会室 小集会室(LUZ大森4階)
(対象及び参加者)
対象は精神障害当事者に限定せず、関心者も含めたものとした。
日頃から実施をしている当会主催のお話会(精神障害当事者を参加限定とした交流会)の参加者や地域活動に関わる人など、広くWEB媒体を通じて声掛けを行った。参加者は、19名であった。
(今後に向けて)
当事者活動の歴史を振り返りながら、現行のピアサポートの正当性の課題や精神障害者が被差別の状況にあることを改めて学ぶ機会となった。差別や偏見をなくするためには、当事者団体としての行動プランの検討を深めていきたい。また、精神保健福祉法をはじめ、制度の基礎知識を広く学習したいとの要望もあがったので、この点も今後の取り組みとして検討していきたい。
(運営)
◇主催:精神障害当事者会ポルケ
◇共催:大田障害者連絡会
◇後援:全国「精神病」者集団
◇助成:2017年度 ボランティア・市民活動支援総合基金 ゆめ応援ファンド