【活動報告】第64回お話会/気持ちと身体・対人関係・復職についてなど
あっという間に梅雨が明け、暑さが厳しくなってまいりました。
2022年6月19日(日)に、第64回お話会が初参加の方5名を含む19名で行われました。今回は以下のような話題についてお話しました。
◇頭(気持ち)と身体
頭では行動したくても、身体が追い付かないときにどう乗り越えているか、という話題があがりました。話題を提供した方は、支援機関に電話相談をしているそうです。「無理をしないで今日はお休みをしたら?」「行ってみたら?」など対応した人によってアドバイスは様々だそうです。天候、何より自身の体調や気分を話すことで、出かけることの良い点・悪い点を整理して行動につなげることができるといいます。他には、頓服に頼るという声がありました。どのくらいで薬が効いてくるか把握しておき、時間を決めて休む。そして体調が整ったら出かける。また、調子が悪くても行きたい気持ちに正直に、勢いで外に出るという声もありました。そういった場合、後で調子が悪くなったことはないのか、質問がありました。無いとの答えでしたが、外出前に不安が膨らんでしまう方が多いようでした。
◇職場での対人関係
自分から、職場の人との間に壁をつくってしまうという話題があがりました。昔、学校を辞めた経験から、人と深い話ができない状態が続いているといいます。他にも、業務上必要な話しかしない、障害者が自分だけという環境では話し出しにくい。また、自分の対応できる範囲を超えての仕事の依頼に困っている方も。そういった場合の対処法として、できない理由をはっきり言う、口頭で言われて断れないときはメールやチャットで押し戻す。相手を非難するのでなくクッション言葉を使い、理由が立つように伝えるとの声がありました。できるできないを分けて考える、会社の問題と自分の体調を分ける。そうやって自分のことは自分で守る。「疲れてしまうので、いい人ぶらなくていい」という意見には、たくましさを感じ、取り入れたい姿勢だと思いました。
◇復職に向けての生活リズム作り
現在休職中で、夜型の生活になってしまっており、どうしたら働いていた時のペースに戻せるかという話題が出ました。まず寝る時間、睡眠薬を飲んでいるならその時間を決め、睡眠時間の調整から始めてはという声がありました。また、リズム作りのために朝散歩をするという方もいました。その日の気分や調子がわかり、その後の過ごし方も次第に決まってくるそうです。他にも、日中の過ごし方として、自分の尺度で1日を過ごすことを大切にしているという方がいました。家事など最低限しなければいけないことはルーティーンにして、それだけはすると決めて行っているそうです。自身の中でけじめをつけながら過ごすことで、生活リズムが整っていくのかなと思いました。
◇引きこもり状態の未成年への接し方
学校へ通うことだけが正解ではなく、「他と比べてはいけない」ことを伝えたいけれど、言葉で伝えるのは難しいとの話題が出ました。思春期のお子さんがいる参加者から、学校以外に居場所をつくれるか、安心して引きこもれる環境作りをサポートすることが大切だという意見がありました。「非行に走るよりはよかったのかな。」と言う発話者の言葉に、過去に引きこもりを経験した参加者は、「今の自分が聞くと肯定されているみたいで嬉しい、当時の自分に言ってあげたい。」と、思いを伝えていました。
◇感想
・初参加で緊張したけれど、また参加したい
・普通に生きていたら会えない当事者の方にたくさん会える貴重な機会
・仕事のことなど具体的に聞けてよかった
・この場にいると、気持ちが和らぐ
・ヒントがもらえた
・思ったように行動できなくても、もし動けていても多分うまくいってなかっただろうと都合よく生きたい
・障害のことで悩んでいるのは自分だけではないと知れた
・したい話は思いつかなかったが、共感できることがたくさんあった
・多くの人の前で話す機会が持ててよかった
・気持ちがよかった、どう生きたらいいか参考になった
◇おわりに
多くの方に参加いただいた今回のお話会、特に初参加の方はお話をする際、緊張もあったのではと思います。よく参加して頂いている方は自発的に聞き手に回ってくださったり、積極的にアドバイスをしてくださったり、細かな気遣いをしてくださいました。思いやりのあるあたたかな会になったのではと思います。
感想にもありましたが、病気があることで思い通りに行かなくても自分を責めないこと。解釈は自分で変えることができ、自分に都合よく意味をとって生きていくことはできるなと、学びを得ることができました。
ご参加いただきありがとうございました。(安藤)
2022年度の本事業は、公益財団法人公益推進協会の「思いやり支え合い」基金による助成事業として取り組んでいます。