【活動報告】第75回お話会 転院についてなど

半袖がちょうどいい陽気の一方で昼夜の寒暖差が激しく、体調を崩される方も多いようです。ご自愛いただければと存じます。そんな中、2023年5月28日に、第75回お話会が東京都障害者福祉会館で行われました。今回は初めて参加される方3名を含む計11名が参加してくださいました。今回話題に出されたテーマの一部を以下にご紹介いたします。

 

◇相手との距離感

職場の人に嫌われていないか不安だというお話がありました。自分から話しても嫌われてしまうんじゃないか、周りの人には話しかけているのに自分には話しかけてこない気がする、ということでした。参加された他の方の中にも、休憩中の雑談で空気を読むのが苦手だというお話や、ご家族の体調が心配な一方で自分自身の体調もすぐれないためにつらいという心境を語ってくださる方がおられました。

これらのお話に通じるのは、人間関係、特に相手との距離感に関するものだということです。その解決の手がかりになりそうなご発言が会の中でありました。例えば、相手がどう思っているかはわからないから相手に任せて割り切るといったお話しや、相手を気遣える自分自身のことは自信を持っていいというご意見。嫌われているか思い切って第三者経由で聞いてみたら全くそうではなかったという経験談や、喧嘩をした後に手紙で気持ちを素直に伝えたというエピソード、前もって自分の特性を正直に伝えるようにしたというお話がありました。

「人によって考え方が違うから答えはない」というご発言がありました。答えがないから時に悩むことがある。それをこうして色々な人の体験や考えを聞くことで、新たな視野から捉えられるようになると、少し肩の力が抜けるのではないかと感じました。

 

◇運動について

運動をしたいけれど人が苦手なので外に出づらいというテーマが出されました。それについて、平日の昼間に外出するのは周りの人の目が怖いという共感が寄せられました。運動するよう心がけている方からは、家の中でできる運動として皿洗いや掃除・洗濯などの家事を楽しむようにしているというお話や、通院時に少し手前の駅やバス停で降りて歩くようにしている、というお話もありました。また、デイケアでのプログラムで頑張って自信をつけるようにしている、というご意見もありました。

◇転院について

転院する際にどんなことに気をつけた方がいいか伺いたい、というお話がありました。これに関して、自分の特性や体調・自分が困っていること、副作用が強くて合わなかった薬などを伝えるというご意見がありました。一方で、これまでの診療方針が繰り返されてしまうので、あえて過去の治療などを細かくは伝えないようにしている、というご意見もあったのが印象的でした。また、今の自分の希望と自分の課題だけは必ず伝えるというご意見もありました。伝え方などに関しては、自分が伝えたいことを強調するという方や、生育歴などをノートにまとめておいたという方や、新しい主治医と信頼関係を築いてから話すようにしているという方もいらっしゃいました。

 

◇いただいた感想

・ひとりで頑張らなくていいんだなと思えた

・自分の話をしていない時間に自分のことを振り返ることができてよかった

・アイデアを出してくれたり、共感してくださる姿勢がありがたかった

・ひとりで考えていたが話に出すとみんなで考えてくれる、温かい場だった

・初めてこういう会に参加したが、みんな温かく教えてくれてよかった

 

◇おわりに

上述の感想のように、「ひとりじゃない」ということが今回のキーワードではないかと感じました。さまざまな生きづらさや悩みを抱える中で打ち明けられず孤独を感じやすくなる。でもそのつらさはこうやって誰かに共感として響き、また誰かの支えになる。お話会がそんな瞬間のきっかけになればと、願ってやみません。

ご参加いただき、ありがとうございました。(ソウ)

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