【活動報告】第90回お話会レポート(睡眠と朝、主治医との付き合い方など)

厳しい残暑の中、徐々に秋らしさを感じる気候になってまいりました。そんな中8月25日(日)に、第90回となるお話会が開催されました。今回は初参加の4名の方を含む16名の方にご参加いただきました。会で出されたトピックのうちいくつかをご紹介します。

 

◼︎睡眠と朝

朝起きるのが辛いという話題が出されました。目覚めるけれど30分は動けない、朝になると絶望的な気持ちになってしまう、当事者のみんなの対策の工夫があれば聞いてみたいというコメントがありました。それに関して、枕元に置いてあった水分(白湯など)少しずつ飲む、横になっている状態で構わないのでそのままストレッチや伸びをする、などの対策が寄せられました。

また、話は睡眠の質を高める話題へと広がりました。それについても、夜風呂に入り体温を上げることでその後の熱の放出とともに寝やすくする、スマホを絶ち、水や森の音などの自然音を流す、怪談話を流す、といった経験談を興味深く聴くことができました。

◼︎主治医との付き合い方

精神科の主治医との関係に悩んでいるというお話がありました。具体的には、異動や高齢に伴い主治医が退職してしまい辛い、病気の人を立ち直らせて就労させることを強く勧めてくる医師のコメントに辟易としているといった声です。それについて、改めて自分もこれから通院先を変えなくてはいけなくて探し方に悩んでいる、そもそも医師にあまり多くのことを期待しないほうがよいのかもというコメントがありました。

そんな中、私が特に印象に残ったお話があります。それは「自分の治療に自分が参加している」という手応えを持つことを大切にしているというご意見でした。その方は最近の症状や困っていることなどをメモにして診察時に主治医と共有することで、治療に自分が積極的に参加するようにしたと言います。また、主治医と薬の調整をしている最中だという方は、主治医は自分の意思を聞きながら薬の量を調整してくれるので、主治医との会話のキャッチボールができている感じがするとお話しくださいました。どちらも、治療に自らも参加しているエピソードではないかと感じました。

ただ、治療を医師から一方的に説明されて、渋々従うようなあり方ではない方法を私たちも考えていきたいですし、そういう工夫をもっと知りたいと思いました。

 

◼︎仕事と合理的配慮

仕事に関するお話をしてくださる方もいらっしゃいました。障害者雇用先のジョブコーチと合わなくて辛くなっている、障害者雇用が自分ひとりの職場でほかの周りのスタッフとなかなか打ち解けられない、といった声です。特に「障害者というだけでまるで色眼鏡で見られている感覚がある」というお話に頷かれる方が多くいらっしゃったように感じます。

そこから、合理的配慮って一体何だろう、という話題になりました。定期的に通院できるようシフトを融通してくれている、指示を具体的に文字にしてほしい、体調が悪い時は上長に伝えるなどして全員には気を遣ってほしくない、というお話がありました。一方、配慮してほしいことを具体的に伝えているにもかかわらず、繫忙などでいつの間にか忘れられているという方も。また、配慮してほしいことを、無理のない範囲で適宜会社に伝えるようにしているお話もありました。

障害の合理的配慮については、双方のコミュニケーション(建設的対話)が大事だということを述べてくれた人もいました。配慮をしてほしい中身を伝えるとともに、それがすべて叶わない場合は代替方法を含めてともに話し合う関係づくりが求められています。私たち当事者がどのような配慮があるとよいかをもっと分かち合う機会を作れればとも思いました。

◼︎おわりに

いただいた感想の中で「自分からアクションを起こす大切さを感じた」という言葉がありました。「主治医との付き合い方」の項目でも触れましたが、治療や就労において、自ら参加しているという手応えを掴むことは、自立、自分らしさという意味で、大切なことだと思います。そのためには、医療やサービスを提供する側と享受する側との関係が対等であること、そして率直に伝えられる信頼に基づいた関係であることが必要だと感じます。そのような関係を目指す人々が増えてほしい、いち当事者として、そう願っています。

ご参加くださり、またレポートを読んでくださり、ありがとうございました!
(ソウ)

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