【活動報告】第79回お話会レポート(楽しむこと、人間関係、疲れやすいこと)
2023年9月25日(日)にお話会が開催されました。初参加の方も含め、計15名が参加してくださいました。今回は以下のようなことなどについてお話をしました。
◇楽しむということについて
「楽しむ」って、意外と難しいよね・・・。そんな話題から、会が始まりました。小中学生のように、無邪気に楽しめなくなったり、罪悪感や不安感から楽しむことを制限しちゃったり。そんな悩みから、皆さんの日常にどのような「楽しみ」があるか、ご共有いただきました。
一人で趣味に没頭することと、気の合う人と共に時間を過ごすことは、「楽しい」の種類が違うと感じるという意見や、職場から離れて、自然の中で情報から離れるとリラックスできる、という環境に着目した意見をご共有いただきました。また「趣味」という話題から、障害や差別をモチーフにした作品についてもお話ししました。
「楽しい」という当たり前の感覚でも、人によって捉え方は全く違うようです。改めて、自分の感覚に目を向けることが大切だなと考えさせられました。
◇家族や人間関係のことについて
通所のため、家庭外の交流が増え、家族との時間を後回しにしてしまう、というお話がありました。それに伴い、家に帰るのが億劫になり、家族との会話が事務的なものだけになってしまうのが、少し寂しいという気持ちをご共有いただきました。
一方、他の参加者の方から、依存先が家族以外に増えることは、ポジティブなことではないかという意見がありました。職場や他人に障害のことをオープンにできず、人間関係が難しくなってしまうことがある中、安心して交流できる人が増えることは、素晴らしいことなのかもしれません。
同じ人でも、一人でいる時の顔と、家族に見せる顔、友人に見せる顔は、全く異なるものだと思います。いろんな場面で現れる、様々な自分のおかげで、豊かな人間性ができるとのだと言い聞かせて、苦手な人間関係に拘泥しないようにしたいなと思いました。
◇将来への不安と、疲れやすいことについて
最後に、将来についての不安と、疲れやすく思ったように行動できないという悩みをご共有いただきました。
住んでいる自治体の方針で、支援を受けるために、行動を制限しなければいけないのに、受けている支援が、将来にどう繋がるかわからない、というお話を伺いました。支援の内容や種類は、自治体によって違いが大きいため、利用者にとって、情報収集と利用の工夫は一苦労です。だからこそ、当事者同士の情報交換は欠かせないものだと痛感しました。
続いて、他の同年代より社会的な達成が少ないと感じてしまい、劣等感に悩まされているというお話がありました。精神疾患は、活動量を減らしてしまうことがあります。そのため、なおさら焦ってしまうようです。
その方に、参加者の方々が温かい言葉をたくさん投げかけられていました。「自分を許すことが大事」「自分を信じてあげて」「私はこの年でようやく人生をリセットしたから、大丈夫だよ」気持ちがわかるからこそ、年代と性別を超えて、素直に励まし合えるこの環境が、とても心地よく感じました。
会に参加した方の主な感想:
・不思議な温かい空間だと感じた
・答えが出ない話を、遠慮なくできることは大事だと感じた
・精神疾患を持つ人と接することができて嬉しい
・自分は一人じゃないと勇気をもらえた
・癒された
季節が変わりやすく、私自身体調があまり良くなかったのですが、皆さんの優しさと暖かさに触れて、心がスッと楽になりました。また皆さんにお会いできる時まで、秋の美味しいもの、たくさん食べようと思います。(あきこ)
今年度のお話会の取り組みは、公益財団法人ホース未来福祉財団の助成事業として実施しています。