【活動報告】あいりき研修の実施に協力しました

2022年3月に本会が活動を拠点とする東京都大田区であいりき研修の企画実施に協力をしました。ポルケのお話会メンバーや区内の福祉事業所の利用者らが参加をしました。

あいりき」は、当事者経験のあるピアの進行によるワークショップ演習を通じて、当事者やその周辺の人々を対象に愛する力を育むプログラムとして、大阪大学大学院の蔭山正子さんらにより実施をされています。

・精神障害になってから、恋愛する自信がなくなってきた
・病気と付き合いながら、他の人はどのように恋愛や結婚をしているのか知りたい

といったような当事者からは参加のきっかけの声が寄せられているようです。

当日の参加者からの感想として以下のようなコメントが寄せられています。


・ここに来る人は相手を尊重している人が多い。ここに入れてよかった。恋愛を通しておもいやりを知り、相手を大事にする人間になりたい。

・愛と恋の違いがわかった。ロールプレイで何がでて何をしないといけないかがわかった。自分も●●さんのように変わりたい。

・恋と愛のこと以外に人生観や価値観を聞いた2日間で、すごい勉強になった。

・愛することとは、相手ありの気持ちがほとばしり出て愛になるのかなと今は思う。4時間だったけど、自分が変わるっかけになった。

・いろんな方がいて、意見があり、自分のふりかえりもでた。


 

「あいりき」研修は、とても大事な取り組みだと思います。最近のニュース報道でご存知の方も多いかと思いますが、1996年まで存在した優生保護法という法律は、優生思想・優生政策上の見地から「不良」な子孫の出生を防止することととして、障害を理由にした強制不妊手術(優生手術)を定めていました。子どもを持つことを障害者だからということで否定された時代がつい最近まであったことに驚きを感じた人も多いかと思います。実は、2000年代以降も精神科病院の退院の条件としてパイプカットを強制された事案などが発生しています。

 

地域生活の身近なところでは、通所先で利用者同士の恋愛関係禁止、男女間の連絡先交換禁止を定められているといった事例の相談も届いています。施設側は症状に悪影響を及ぼすためということのようですが、つまるところ施設の管理をする側の都合で、一律に禁止の規則を定めていることはおかしいことではないでしょうか?恋愛や子どもをもつことは、個人的なことという風に言われるきらいもありますが、このような精神障害をとりまく社会背景があることを忘れてはならないと思います。

 

「あいりき」研修を通じて、考えること、学ぶことがたくさんあると思います。5月には進行役のファシリテーター養成研修が行われるようです。ご関心ある方は下記よりお問い合わせをしてみてください。(山田)

あいりきホームページ

 

 

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