【情報提供】一般社団法人コミュニティメンタルヘルスアウトリーチ協会 第1回全国大会(9月10日‐11日)
一般社団法人コミュニティメンタルヘルスアウトリーチ協会が主催する第1回全国大会(研修・交流会)が下記の通り実施されます。『アウトリーチを通じて、メンタルヘルスの支援ニーズがある人を中心に、社会的孤立状態にある人や、そのリスクがある人、また、その人に関わる人たちが、地域の中で自分らしい暮らしができる社会の実現に寄与する』という目的を掲げて、アウトリーチ(訪問型支援)という切り口で、メンタルヘルス支援ニーズがある人を中心に、社会的孤立状態にある人たちが地域の中で自分らしい暮らしができる社会の実現を目的とした全国組織として、医療・福祉の垣根を越えて、研修・普及啓発・研究・政策提言などの活動を展開していきます。
第1回目となる記念すべき全国大会では、「なぜ、アウトリーチなのか」をテーマにして数々の企画がもたれています。本会からは、訪問支援・訪問看護部会(テーマ:いま、そしてこれから必要とされる精神科訪問看護・訪問支援を「アウトリーチネットの出会いの中で」考えたい)に参画しています。
オンライン開催のため全国から参加いただけます。どうぞお誘い合わせのうえご参加ください
(お申込み、最新の企画詳細のリンクは、このページの一番下にあります)
一般社団法人コミュニティメンタルヘルスアウトリーチ協会 主催 第1回全国大会
【プログラム】
9 月 10 ⽇(⼟)
9:00〜12:00
大会記念イベントⅠ
シンポジウム「アウトリーチの複雑さや難しさについて」
演者:伊藤順一郎(メンタルヘルス診療所しっぽふぁーれ)
「ACT の活動を通じての複雑さ・難しさ」
谷口仁史(認定特定非営利活動法人スチューデント・サポート・フェイス)
「子ども・若者のひきこもり支援を通じての複雑さ・難しさ」
⻄⾢章(京都府中丹東保健所)
「行政の立場や訪問型家族支援を通じての複雑さ・難しさ」
米倉一磨(相馬広域こころのケアセンターなごみ)
「東⽇本大震災後支援を通じての複雑さ・難しさ」
司会:岡﨑公彦(岡﨑クリニック)、吉田光爾(東洋大学ライフデザイン学部)
12:00~13:00 休憩
13:00〜14:30
部会による自主企画分科会Ⅰ
①ACT部会(入門編) ②子ども・若者支援部会
14:40〜16:10
部会による自主企画分科会Ⅱ
③訪問医療部会 ④地域づくり部会
9 月 11 ⽇(⽇)
10:00〜10:30
「アウトリーチネットについて〜大切にしていること、⽬指したいこと〜」
報告者:梁田英麿(代表理事、第 1 回全国大会実行委員⻑)
10:30〜12:00
大会記念イベントⅡ
鼎談「アウトリーチの魅力やアウトリーチで大切にしたいこと」
演者:大石智(北里大学医学部精神科学、相模原市認知症疾患医療センター)
熊倉陽介(東京大学医学部附属病院精神神経科)
斎藤環(筑波大学医学医療系社会精神保健学)
12:00~13:00 休憩
13:00〜13:50
大会記念イベントⅢ
教育講演「感情労働〜人とのかかわりを職業とすることの意味」
講師:武井麻子(Office Asako、⽇本赤十字看護大学名誉教授)
13:50~14:00 休憩
14:00~15:30
部会による自主企画分科会Ⅲ
⑤ACT部会(応用編) ⑥訪問支援・訪問看護部会
15:30〜15:35 クロージングセッション
【演者・講師紹介】
☆伊藤 順一郎(いとう じゅんいちろう)さん
1980年、千葉大学医学部卒業。旭中央病院精神科、千葉大学医学部助手などを経て、1994年より国立精神・神経センター精神保健研究所社会復帰相談部援助技術研究室長。2000年3月より同研究所社会復帰相談部部長。2015年4月より、メンタルヘルス診療所しっぽふぁーれ院長。ACTを含め、極力、強制入院に頼らない地域精神医療の在り方を模索
☆谷口 仁史(たにぐち ひとし)さん
大学在学中から不登校、ひきこもり等の家庭教師方式のアウトリーチに取り組む。卒業後、有志と共にNPO法人設立。過去60万件を超える相談に携わった他、ネットワークの構築や社会資源の創出、執筆や講演など多彩な活動を通じて、社会的孤立・排除を生まない支援体制の確立を目指す。厚労省、内閣府等公的委員も歴任。
☆西邑 章(にしむら あきら)さん
日本福祉大学卒業後1987年精神保健福祉相談員として京都府に入職し、保健所で精神保健福祉業務にあたる。
2018年一般社団法人ジャパンファミリーワークプロジェクト主催の「メリデン版訪問家族支援(Family Work)研修)を受講、
2022年同トレーナー研修受講、メリデン版訪問家族支援の実践と普及を行っている。現職 京都府中丹東保健所勤務。
☆米倉 一磨(よねくら かずま)さん
航空自衛隊、陸上自衛隊退職後、福島県南相馬市の精神科病院で勤務。東日本大震災で病院が休診となり、福島県立医科大学心のケアチームへボランティアとして参加。保健福祉事務所勤務を経て、現在まで相馬広域こころのケアセンターなごみセンター長として災害後のメンタルヘルス支援を継続している。精神科認定看護師。
☆大石 智(おおいし さとる)さん
1975年生まれ。1999年北里大学卒業後、北里大学医学部精神科学に入職。2018年から北里大学東病院における精神科多職種アウトリーチチームの立ち上げ、2020年4月の北里大学病院・北里大学東病院の統合に際して精神科病床の大幅削減、精神科多職種アウトリーチチーム運営継続に関与。相模原市認知症疾患医療センター長を兼任。
☆熊倉 陽介(くまくら ようすけ)さん
東京大学医学部附属病院精神神経科助教。精神科医。公衆衛生学修士。1985年生まれ。大学病院で働きながら、東京都と神奈川県のホームレス支援領域の臨床業務も行っている。自立支援センターの嘱託医として、路上生活者を対象とした巡回相談業務に従事している。
☆斎藤 環(さいとう たまき)さん
1961年、岩手県生まれ。1990年、筑波大学医学専門学群 環境生態学 卒業。医学博士。爽風会佐々木病院精神科診療部長(1987年より勤務)を経て、2013 年より筑波大学医学医療系社会精神保健学教授。著書に「社会的ひきこもり」(PHP研究所)、「ひきこもりのライフプラン」(畠中雅子との共著、岩波書店)、「オープンダイアローグとは何か」(医学書院) など。
☆武井 麻子(たけい あさこ)さん
東京大学大学院に在籍中から海上寮療養所(千葉県)の看護科および社会療法科に勤務。治療共同体をめざすさまざまなグループ活動に従事、英国でも研修。その後、日本赤十字看護大学に勤務後、現在はOffice-Asakoを開設し、さまざまな対人援助職へのコンサルテーションを行っている。主な著書は『精神看護学ノート』『感情と看護』『「グループ」という方法』など多数。
【部会による自主企画分科会】
①ACT部会分科会(入門編)
テーマ:教科書ではわからないACTの話 ~ほかの職域からACTに入って驚いたこと感じたこと学んだこと~
ACTについて、教科書や参考書でなんとなく見たり聞いたりしたことはあっても、どんなことをやってるの?訪問看護との違いはあるの?すごく大変でしょ?と思っている方も多いのではないでしょうか。本分科会ではACT実践者が、ACTで働いてみて感じたことを語ることにより、皆様にACTをより身近に感じていただければと思います。
登壇者:谷口研一郎(SAGA ACT さが恵比須メンタルくりにっく)
寺嶋正啓(おおえメンタルクリニックゆう あうとりーち十勝)
福山敦子(訪問看護ステーション聲)
須田竜太(一般社団法人Q-ACT Q-ACTくるめ)
司会:香取牧子(つばさクリニック ACT-Aile)、吉田光爾(東洋大学)
②子ども・若者支援部会
テーマ:アウトリーチの拡充にどう向き合うのか?
「生命・安全の危機」「孤独・孤立の顕在化」を指摘した「第3次子供・若者育成支援推進大綱」。「こども家庭庁」創設に係る議論においても「アウトリーチ型」支援への「転換」が打ち出されている。コロナ禍で大きな転換期を迎える子ども・若者支援領域。今、援助者に求められるものとは何か?実践者と共に考えます。
パネリスト:
李 炯植 (認定特定非営利活動法人 Learning for All 代表理事)
(一般社団法人 全国子どもの貧困・教育支援団体協議会 副代表理事)
前田雄平 (NPO法人 ユニバーサル就労ネットワークちば 相談員)
(千葉市子ども・若者総合相談センターLink)
菅野周平 (NPO法人 ⻘少年自立援助センター 事務局⻑)
(多摩若者サポートステーション総括コーディネーター)
コーディネーター:
谷口仁史 (認定NPO法人 スチューデント・サポート・フェイス 代表理事)
(NPO法人 日本アウトリーチ協会 理事⻑)
(NPO法人 全国若者支援ネットワーク機構 代表理事)
(一般社団法人 生活困窮者自立支援全国ネットワーク 理事)
③訪問医療部会
テーマ:医療機関からのアウトリーチについて今後の展望を考える
第一回大会では、新たに診療報酬化された「療養生活継続支援加算」に先駆的に取り組まれている三家クリニックの浜中利保さんにご講義いただきます。植田俊幸さんからは、現場ではどんなアウトリーチが求められ実際に何ができるのか、20年にわたるご経験をご紹介いただきます。みんなで意見を出し合い楽しく学びましょう。
④地域づくり部会
テーマ:アウトリーチと地域づくりの関係を考える vo.1
近年広がる、地域共生社会の実現に向けての動き。その動きの多くは地域づくりの言葉で語られています。一方で、メンタルケアニーズのある人々を含む社会的孤立解消の手段としてのアウトリーチも同じ文脈で語られるようになってきました。今回の分科会では精神障害者支援から派生した地域づくりに取り組む方々にお話しいただき、その地域づくりとアウトリーチの関係について考える場を展開します。どうぞご期待下さい。
ファシリテーター:
金井浩一(一般社団法人ライフラボ 相談支援事業所しぽふぁーれ 代表)
登壇者:
高山京子(特定非営利活動法人びすた〜り 事務局⻑・雑用係)
中野千世(医療法人宮本病院 地域生活支援センター櫻)
本間貴宣(一般社団法人しん 代表理事)
田淵誠(株式会社 inC 代表取締役)
⑤ACT部会(応用編)
テーマ:私にとってチームとは~今話したいこと~
ACTプログラムを実践する中でよく使う「チーム」という言葉。本分科会では、ACTチーム、超職種チーム、ITT(個別処遇チーム)などの切り口からACT実践者が今更ではなく、今だからこそ「チーム」ついて語り、参加した皆様には「私にとってのチーム」で話したくなる切っ掛けを提供いたします。
登壇者:さが恵比須メンタルくりにっく 正司真智子
医療法人小憩会 ACTーひふみ 遠嶋哲吏
一般社団法人森緑会 ねこのて訪問看護ステーション 横田季子
司会:医療法人社団ここらるら メンタルヘルス診療所しっぽふぁーれ 浦林翼
⑥訪問支援・訪問看護部会
テーマ:いま、そしてこれから必要とされる精神科訪問看護・訪問支援を「アウトリーチネットの出会いの中で」考えたい
日本における「精神科訪問看護」、未治療・治療中断の方への「精神科アウトリーチ」は 医療の法制度や地域包括ケアシステムの整備に伴って徐々に増えてきています。この分科会では、地域支援の実践者、当事者やご家族など関連の皆様との対話から 「必要とされる訪問看護・訪問支援とは何か」について深めていきます。支援の現場で悩むことの多いあなたに、これから地域支援を始めたいあなたに、お勧めします。
お申込み、最新の企画詳細は下記ご参照ください。
▼アウトリーチネット 第1回全国大会(研修・交流会)(申し込み・外部リンク)