【活動報告】第59回お話会/障害福祉サービスの利用、ピアサポートイベントの参加報告
12月11日(土)の第59回お話会は、2021年最後のお話会でした。
初参加の方も含め、14名のご参加をいただきました。
障害福祉サービス
居宅介護のサービスを受けようとしたが、とても大変だったいう事例が寄せられました。自治体に申請した際にたらい回しにされてしまうなど、相談の初めの段階でつまづいてしまったそうです。ヘルパー事業所を自分で探すのも大変だったそうです。計画相談支援専門員のサポートもなく、ひとつひとつの事業所に電話で交渉をするなどとても苦労をされたそうです。行政から提供されたリストの全体の数に対して、精神障害の人を受け入れる事業所はとても少ないとのことです。
居宅介護は、精神障害のある人にとっても大切なサービスで、命綱になる人もいます。このような形で利用できなかったり、利用しづらい状況にあるのはかなり問題があるのではないでしょうか。もっとも、障害福祉サービスそのものがまだまだ認知されていない状況もあります。参加者からも初めて知ったという声も聞かれました。そういった情報を入手するために生活に関する困りごとは、保健所に相談するのが良いのではないかという意見もありました。当事者会でも今後の取り組みで考えていきたいですね。
福祉施設の地域差
関連して、福祉施設の利用に関する地域差も話題に挙がりました。最近、京都から東京に引っ越していらした方が、精神障害者の福祉施設で感じられたことは、京都では対等平等の扱いだったのに、東京に来たら、上から目線の差別的な扱いを受けて、驚いたという声が寄せられました。東京の施設にも良し悪しはあろうかと思いますが、引っ越し先で不安な状況で安心した暮らしを求めている状況で、ここまでのギャップはとても残念なことです。
ピアサポートイベントの参加報告
大田区で11月に実施されたピアサポートイベントについての参加報告も寄せられました。ピアサポーターの体験談がとてもよかった反面、「よかったね」で終わってしまいそうだった、という意見もありました。今後も継続的に取り組み、他のピアサポーターの経験を活かしながら、大田区においても仕組みを作っていければいいな、と思います。渋谷区でピアサポーターをされている方の体験談も伺いました。
退院後の生活のリズム
退院後の生活の立て直し方についても話題が挙がりました。最近、退院したのはいいものの、まだ体調が安定せず、モチベーションが低いままで自分を律することができないのがくやしいという声が寄せられました。それに対して、今は休むことが大事では、というコメントが他の参加者から寄せられましたただ、退院するといきなり放り出された感じで相談するところもなく、とても困った、というコメントもありました。病院から地域の相談機関に繋げる仕組みが必要だな、と感じました。
自分で出来ることとして、カフェやジムなど、外へ出ていくことで、周りにつられて勉強したり運動できたりするのでは、というアドバイスもありました。また、日光を浴びるだけでも違うので、朝散歩がおすすめという方もいらっしゃいました。
主治医との関係
最後に、主治医との関係についてのトッピクスをご紹介します。主治医は、唯一の話し相手であり、唯一の理解者であるという方がいらっしゃる一方、病院を追い出されて戻るのも拒否され、主治医との関係が最悪であるという方もいらっしゃいました。
主治医と信頼関係が築けるかどうかは、疾病の治療をする上で、大変重要だと思います。主治医と二人三脚で治療に取り組めれば、より効果が上がると思われるので、もし主治医との関係があまり良くない方は、転院を考えるのも一つの手かなと思いました。
最後に
今回も、皆さんで和気あいあいとお話しできて、充実感と喜びを得ることができました。毎回参加していて思うのは、皆さん他の方のお話にとても親身に考えて応えておられるなぁということです。
お互い苦しみを抱えているが故の結束感、とでもいうのでしょうか。
今回も満ち足りた気持ちで、会を終えられたのでした。(Luna)
次回は1月30日(日)13:30~16:00です。