2021年度活動報告

■活動総評

 2016年8月に発足した任意団体として発足した精神障害当事者会ポルケは、一般社団法人(非営利型法人)の法人格を2021年12月に取得した。これにより、組織の対外的な信頼性を高めることができた。国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センターとの当事者主導型研究企画の発足など、次年度につながるプロジェクトについて具体的に展望が可能となった。今年度は任意団体からの活動を継続して安定して行うことができた。下記は、法人発足後の2021年12月以降の内容をまとめた。

 

〇精神障害者に関する普及・参画事業

1.当事者交流お話会

 月例開催を基本とし、東京都障害者福祉会館にて対面形式で実施した。広報は、ホームページ等で実施した。新型コロナウィルスの影響下にあることを鑑みて、手指消毒の実施、休憩時間の換気など感染防止対策を講じながら行った。

第59回 12月11日(土)…14名

第60回 1月30日(日)  …12名

第61回 3月6日(日)    …12名

2.行政会議への参加

 活動を通じた課題感等の情報提供、課題解決のための提言を行った。

 ・大田区精神保健福祉地域支援推進会議 委員

3.各種講演・執筆等

 各所からの依頼に応じて講演活動を行った。

・ガイドヘルパー養成研修講師(主催:特定非営利活動法人風雷社中)(2021年12月)

・東京都障害者福祉会館職員研修(2022年1月)

・日本統合失調症学会市民公開講座(2022年3月)

各所からの依頼に応じて執筆活動を行った。

・パルシステム東京機関誌『わいわい』(2021年10月号)『自分らしくを大切に』

・『精神医療(第5次)』第3号(2021年12月号)「特集:精神医療国賠訴訟」

・『新ノーマライゼーション』(2022年1月号)「ひと~マイライフ」(公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会)

4.教育機関への参画

 ・東京工科大学医療保健学部 作業療法学科授業協力(2021年12月)

 なお、東京工科大学作業療法学科での出前講座は、カリキュラムの全体に鑑みて、当事者経験を活かした貢献のあり方を事前協議し、次年度の全体設計に寄与する検討を行った。

 

〇精神障害者の権利擁護に関する事業

精神障害のある立場から当事者の相談等の権利擁護活動を行った。各種相談を対面やオンラインにて実施をした。必要性が高いものは専門職を紹介するなどした。

 

〇精神障害者に関する施策の調査研究事業

 精神障害のある人を対象にした意識調査を実施した。

 ・「大阪北新地ビル火災事件以後の経験や考え方についての精神障害のある人への意識調査」(2022年2月4日~11日)事件報道のありかたなど課題を精査して、次年度のプロジェクトに活かす検討行った。結果報告については、ホームページにて公開をした。

関係機関との当事者経験を活かした参画や協議を行った。

 ・統合失調症薬物治療ガイドライン改定プロジェクトへの参画

 ・国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センターと次年度以降における当事者主導型研究についての協議を行った。

 

〇精神障害者に関する施策の政策提言事業

・障害者ピアサポート研修に関する要望書を厚生労働省に提出をした。

・第3回「地域で安心して暮らせる精神保健医療福祉体制の実現に向けた検討会」に加盟団体の全国「精神病」者集団の参考人として意見陳述をした。

・大田区地域防災計画(令和4年度修正) パブリックコメントの提出、関係課長との協議をした。

〇精神障害者に関する広報・啓発事業

1.オンラインでの発信

 ホームページ、メルマガ配信、SNS等を通じて、活動内容や各種イベントなどの情報提供活動を行い、関心喚起を醸成するべく実施した。なお、2022年3月発行のメルマガ配信登録者は、1474人であった。

2.ポルケニュース発行

 3カ月に1号目安に発行中。ポルケニュース7号を発行した。ネットワーク会員、関係機関などに配布をした。

3.マスメディア応対

 事件報道等の際に新聞社やテレビ局からの取材に協力をした。当事者団体としてプレスリリースなどを通じて情報提供を行った。テレビ東京「チェンジ・ザ・ワールド」で取り上げられた「EMPOWER Project」への取材協力(2021年12月15日放送)また、3月にはNHKバリバラの出演にむけて、取材協力を行った。放映は5月頃を予定。

4.メンタルヘルスと精神障害理解啓発プロジェクト

 学習会や啓発企画を下記の通り実施した。

・アジア諸外国の障害者運動から考える~人権と運動のこれから~(2022年2月13日)公益財団法人俱進会助成事業として実施

・ポルケ写真展2022INおおた(2022年2月26日・27日)

・令和3年度大田区地域力応援基金助成事業として実施

・「インディペンデントリビング」WEB上映会・トークイベント(2022年3月26日)

  日本博を契機とした障害者の文化芸術フェスティバル 全国キャラバン事業として実施

〇精神障害者のネットワークづくりに関わる事業

 当事者団体として様々な触媒となるべく、ネットワークに関わる。

・「一人のひきこもり経験者として、当事者経験者の方や皆様にお話ししたいこと」(おおた社会福祉士会主催事業)に協力実施をした。(2022年2月)

・「不安の正体」映画上映会 トークイベント アーカイブ配信(障害者理解啓発グループおおた~ツタエルチカラ~主催事業)に名義後援、ボランティア参加、イベント登壇した。

 取り組みは、毎日新聞、福祉新聞によって取り上げをされた。(2022年2月)

・障害当事者地域連絡協議会 設立記念講演・講座「第1回ピアゲートキーパー養成講座」を共催事業した。(2022年3月)

・「あいりき」研修実施協力をした。(2022年3月)

〇 その他、当法人の目的を達成するために必要な事業

 ・日本財団からの委嘱で、The Valuable 500に関連する日本財団ジャーナル 「障害とビジネスの新しい関係」の取材協力等の実施をした。

 ・岡山市内で開催されたリカバリーカレッジ文化祭「リカバリーカレッジ OKAYAMA2021冬講座 公開講座」に参加(2022年3月20日)

 

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