【活動報告】第74回お話会レポート(恋愛観、生活リズム、キャリア面の焦り)

2023年4月24日(日)にお話会が開催されました。初参加の方はいらっしゃらなかったのですが、計11名が参加してくださいました。今回は、以下のようなことについてお話をしました。

 

恋愛観について

当事者になってから、どう恋愛をしたらいいのかわからない、というお話がありました、自分の健康のことを相手に伝える方法やタイミングについて、悩んでおられるようです。各々の恋愛経験を共有しながら、「理解してもらう」ということは、そもそもどういうことなのかという、少し哲学的な話にも発展しました。加えて、「見えない障害」という点で共通するLGBTQの問題にも、話が膨らみました。

 

私が特に同感したのが、「当事者になってから、新しい人との交流が億劫になってしまう」というご意見です。当事者になると、誰か仲良くなるということが、意味も方法も少し変わってしまう気がします。こころの病を伝えることに、強い葛藤を抱えなくてすむような社会が来ないかな、と願うばかりです。

 

生活リズムについて

休職中や療養中に、スケジュールがなくなり、生活リズムをどう保てばいいかわからない、というお話もありました。家に一人でいると、怠惰に過ごしてしまったという罪悪感から、気分が落ち込んでしまったり、運動不足になるのではと心配になってしまう、という悩みを共有してくださいました。

対し、「予定を作り、無理やり家を出る」や、「毎朝着替える」「1週間ごとに目標を作る」といった、皆さんが取り組まれている工夫が、たくさん挙がりました。一方、体調によっては休むしかない場合もあることも、皆さんは同感されていました。

当事者になってから、私は日々の生活に対し、ずっと注意を払うようになりました。皆さんも、自分の過ごし方に深く向き合ってらっしゃるようで、共感することや、参考になることばかりでした。

メインストリームから外れることに、焦ってしまう

 

最後に、長期入院や療養を経て、キャリア設計がメインストリームから大きく外れてしまい、悲しくなってしまう、というお話が出ました。特に、受験や新卒など、年齢による節目が多くなる若い頃は、辛くなりやすいのかもしれません。

 

しかし、社会構造が、自分を他人と比較させるようにできていることを自覚しながら、様々な人と出会いから世界を広げると、自然と気にならなくなる、という意見をいただきました。他にも、「『周りと同じ』という理由だけで、それが本当に自分のやりたいことだとは限らない」と、達観した考えをお持ちの方もいらっしゃいました。

 

私は若輩者なので、この点で悩むことが多いです。しかし皆さんからの暖かな励ましや、ここでしかできない「当事者」ならではの対話を通じて、心が柔らかく、楽になりました。

 

会に参加した方の主な感想:

・悩み事を共有できて、安心した

・当事者ならではの、濃い内容のお話ができてよかった

・様々な局面で、当事者が抱える問題について考えさせられた

・実は少し行きたくないなと思っていたけど、会で話してみたら気分が落ち着いた

・悩みに対して、新しい解決方法が浮かんだ

私は当事者になってから、恋愛や人生、日々の過ごし方など、あらゆることが以前と変わりました。皆さんのお話を聞きながら、当事者になるということは、全く新たな人生を構築することなので、以前の人生を恋しがる必要はないのかもしれないと、自分の現状をほんの少し、ポジティブに捉え直すことができました。(あきこ)

 

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