【報告】第52回お話会/当事者会の運営・リカバリー

3月28日(日)@東京都障害者福祉会館 和室

所々に桜が咲き春めいてくる中、二度目の緊急事態宣言が解除されて初めてのお話会でした。

年度末でもありお忙しい中、今回は12名(内初参加は1名)の方にいらして頂きました。

今回も、話したいことがある方から話題を挙げていただきました。その中から2つほどご紹介させていただきます。

お話会テーマ①~当事者会の運営について

今回はご自身で当事者団体の運営をされている方が数名おられ、悩みの共有をしました。
その中で皆さんが共通して問題に感じていることは、告知の難しさでした。届けたい人に情報をうまく届けられない。発信する側は主にSNS上での情報発信をメインに、ホームページを開設したり、リーフレットやチラシを配布したりと工夫しておられるようです。社会的に孤独な立場におられる方や、現に調子を崩されている方に、どうやって負担なく情報を提供できるか。それぞれが自身の調子が悪かった時の経験を振り返って、どのように情報収集をしていたか共有しました。

また、コロナ禍ということもあり、集まりの場をネット上にするか、リアルにするかの葛藤もあるようです。どちらにも利点・欠点はありますが、長く社会と断絶してしまっている方はネットの利用が難しかったり、頑張って役所に行ってももっと外に出てくださいと言われて終わってしまうこともあったようです。

ポルケのお話会も、当事者に限りますが、SNSの活用の他、他団体にリンクを貼ってもらうなど間口は大きく広げてきました。今回も初参加の方が1名来て下さりました。ご家族に勧められて参加しようと思ってくださったとのことです。当人に直接繋がることは難しくても、近親者や支援者の方を経由して結びつくこともあるんだなと新しい発見でした。支援者にとって大切な人である当事者に、安心して薦めてもらえる様な場であり続けたいと考えました。

先の見えないコロナの時代、お互いに情報を共有しながら模索していくしかないのかもしれませんね。その集いの場になれることを光栄に思います。

お話会テーマ②~リカバリーについて

まだまだこれからリカバリーしていきたいという参加者からのお題。それぞれのリカバリー方法や、この人、この言葉に救われたなど具体的なストーリーを共有しました。

過去の経験に自責の念が消えず、苦しんでこられたが、大学の先生に出会って自分を許せるようになり、支援者側に回りたいという思いを持つに至った方。

ご自身の運営する団体の、周年イベントをYouTube上で行い、やるからにはと、今までカミングアウトしてこなかった人たちにも勇気を出して声をかけ、受け入れられ、賛同、寄付までしてもらえた方。

また、まだリカバリーできていないとはっきりおっしゃる方もおられました。それが許される柔らかい雰囲気が、この会にはあります。続けて参加頂いたりすることで、この会も皆さんのリカバリーのお役に立てたら嬉しいなと思いました。

終わりに

最後に今回の参加者の方の感想を少しご紹介します。

  • いろいろな情報が手に入る、自分の活動をしている意味の確認になったり、セルフケアにもなっている
  • 毎回の参加メンバーによって全く違う雰囲気になること、いろんな人の行き来、存在自体が誰かの安心になる

…など、嬉しい意見をいただきました。

 私事ながら、今回初めてレポートを書かせて頂きました。
自分の苦しんだ経験をそこで終わりにするのではなく、人のために役立てようとする皆さんの姿に、心がとてもあたたまりました。意図的にでなく、参加してお話しくださるだけでも誰かのリカバリーに繋がる不思議な場だなといつも思います。私自身も日々の仕事、活動の報告を近況に交えてここでお話することが、癒しやモチベーションの回復につながっています。
ご興味のある方は、ぜひ気軽に参加してくださいね。

まだまだコロナ禍で先行き不透明な日々が続きますが、引き続きポルケのお話会をよろしくお願いいたします。

 

なお、今年度のお話会の取り組みは、パルシステム東京市民活動助成基金の助成のもと運営されています。(安藤)

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