【活動報告】第63回お話会/職場・病気の告白・やる気の問題など

初夏の風が清々しくなってまいりました。そんな中、2022年5月22日()に、第63回お話会が初参加の方3名を含む13名で行われました。今回は以下のような話題についてお話しました。

 

◆職場における配慮

職場での合理的配慮について話題が上がりました。自分のことを開示したところまるで腫れ物に触れるように周囲からほとんど話しかけられなくなったという声や、いくつか疾患があり複数の病院に通うために休みが取りにくいという声がありました。それらについて、周りの「理解」は人によるということや、要望を具体的に絞って職場に伝えること、また職場には全部わかってもらうのを期待しない、というようなご意見がありました。また、お客さんから「もっと力を抜いていいのよ」と言われて楽になった、という声もありました。

 

◆病気の告白(カミングアウト)

その場にいない他の人のメンタルに関する話を周りがしているのを聞いてしまったために、もし自分が病気のことを告白したら同じように情報が洩れるのではないかという不安や、カミングアウトしないことで周りに嘘をついているような気分になってしまい、それにより人間関係が狭くなってしまう、というお話がありました。それに対して、近い経験をしてきた当事者会であれば話しやすいというコメントが寄せられました。また、お話会の最後の感想で、「このお話し会に参加したことで、自分の病のことを人に言えるきっかけになれば」というお話あったのが印象的でした。

 

◆人とのコミュニケーションが苦手

人とのコミュニケーションについて、テーマを出された方もいらっしゃいました。周りが期待する自分像と実際の自分とのギャップが苦しいというお話や、もっと自分のことをフラットに話したいが、自分が障害者のため周りに気を使われるということ、そして障害者と健常者との境目が大きく、見下されているように感じてしまうというお話しがありました。一方、病気になって初めて自分に正直でいることの大切さに気付いたという方や、離れていく人は離れていくし、そこは向こう側の問題なので考えすぎないようにしているという方もいらっしゃいました。

 

◆やる気が出ない、気分が落ち込んでいる時

やらないといけないことがあるのにズルズルと過ごしてしまう、頭や体が動かない、熟睡感が無いようなときの対処法について話し合いました。「私はこれから○○しなければいけないのになぜできないんだ」という思いを自分に突き付けてしまい苦しいという声や、うなされるような悪い夢を見てしまう、これまで当たり前に行くことができていた場所に行けなくなり情けない、という声がありました。また、誰か他の人と話すことで多少気分が変わるということ、他にはマッサージやお風呂、鍼治療を利用しているというお話がありました。誰かと話すことができるからこのお話会に参加しているという方もいらっしゃいました。

 

◆おわりに

時に笑いも起こるような、終始穏やかな雰囲気の会となりました。

参加された方の感想の中に、「人間関係は永遠のテーマ」というお話しがありました。人間関係は数学の問題のように1つの正解を出すことは難しいですが、いろいろな方の経験や思いを分かち合うことで、何か考えるヒントをもらえたような気がします。

ご参加いただきありがとうございました。(ソウ)

2022年度の本事業は、公益財団法人公益推進協会の「思いやり支え合い」基金による助成事業として取り組んでいます。

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