【活動報告】記者会見実施しましたー大阪北新地ビル放火殺人事件から1年~精神障害当事者を対象にした意識調査の結果報告及びNZメディアガイドライン翻訳プロジェクトについてのご報告

本日12月15日、厚生労働省記者会にて記者会見を実施しました。以下概要について転載します。

大阪の北新地ビル火災事件から1年が経過しようとしています。事件を受けて、取り組んできた当会が実施した意識調査では、事件の複雑性についての受け止め、荷物検査の実施状況についての有無、事件に関連した差別や偏見の問題についてなどを設問として用意し、全国1都1道2府18県の精神障害のある人から128件の回答が寄せられました。

 
当会ではアンケート結果を踏まえて、これまでも繰り返し行われてきた同様の事件の際のメディア報道のあり方が大きな社会課題であると再認識をしました。そこでアンケート結果を踏まえて、関係者に協力をいただきながら約1年間にわたって机上調査や翻訳作業を行いました。
 
イギリスやカナダ、そしてニュージーランドでは精神保健の関係者とメディア関係者が協働して、メディアガイドラインが制定されていることを知りました。その中でも、当事者参加が行われているニュージーランドで制作されたメディアガイドラインに私たちは注目をして翻訳資料づくりに取り組んできました。この度、ここに公開をおこなうこととなりました。
 
なお、2022年9月に障害者権利条約の対日審査に係る総括所見が示されました。第8条(意識の向上)では以下のような懸念と勧告が示されています。
 
〇社会およびメディアにおいて、障害者の尊厳と権利に関する認識を高めるための努力と予算配分が不十分である。
〇障害者に対する否定的な固定観念、偏見、有害な慣行を排除する国家戦略を採択し、その策定と実施、および定期的な評価への障害者の密接な参加を含むこと。
 
今後、精神医療保健の関係者やメディア関係者にも声掛けをして、日本国内でのメディアガイドライン策定のアクションを行っていきたいと思います。
 
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