【要望書公開】大田区障害者権利条例を作る会主催 大田区議会との懇談

2019年3月12日大田区障害者権利条例をつくる会が主催する大田区議会議員との懇談会に参加しました。

条例に関連して、福祉サービスの利用実態に関して、意見をお届けしました。
この間、行政・議会への要望書類は公開をしてこなかったのですが、今後なるべく公開をと思います。


2019年3月12日

 

各 位

精神障害当事者会ポルケ
代表 山田悠平

大田区の障害福祉施策のさらなる推進に向けて(要望書)

拝啓 日頃より大田区の障害者施策推進をいただきありがとうございます。私たちは精神障害当事者により運営をされる当事者団体です。大田区自立支援協議会の参画をはじめとして、大田区の障害福祉について、民の立場から行政及び議会に各種提言等に取り組んでまいりました。

さて、本日の懇談にあたり、今後大田区での障害福祉施策推進のために、いくつか要望事項を取りまとめいたしました。今後のさらなる施策推進として、お取り上げいただけますと幸甚です。よろしくお願いします。

敬具

(1)大田障害者権利条例制定に向けて審議加速をお願いします

障害当事者・家族の意見が反映された条例を望みます。区内のニーズや意見聴取に関しては、大田区障害者権利条例を作る会(以下、作る会)が、多様な障害者団体や福祉施設に訪問をしてヒアリングを行っています。作る会でとりまとめている素案は、区民ニーズを代表する正統性を持っています。議会審議の際は、作る会の素案を尊重した審議をお願いします。

 

(2)東京都差別解消条例を推進するために期待される大田区としての取り組み

東京都では昨年、2018年10月に東京都差別解消条例(以下、都条例)を施行しました。民間事業者への合理的配慮の提供が法的義務として定められるなど、障害者差別解消法の上積みは評価できるものです。他方で、都条例の認知不足や一部の民間事業者から戸惑いの声があがるなど、推進には課題が残っています。都条例の推進のためには、区としてもさらなる環境整備が必要です。民間事業者が実施する障害理解のための啓発プログラム実施やバリアフリー対応改築工事等について、区独自の補助制度を制定するよう希望します。区の条例上規定されることはなお望ましいと考えます。

また、この間、当会は障害福祉課所属の大田区職員を障害者差別解消法、都条例に基づき、障害を事由とした差別案件として相談申し立てを行っています。障害差別の相談に関する担当所管は障害福祉領域に限られており、利益相反がないか疑義が生じています。差別案件対しての相談窓口を総務課、人権・男女平等課等にも併設してください。

(3) 来年度の大田区内の移動支援事業者の連絡協議会発足にあたり

当会は、2017年から複数回の行政懇談を重ね、移動支援事業者の連絡会創設を要望してまいりました。おかげさまで、来年度から行政主導ではありますが、実働が予定される見越しとなりました。他方で、精神障害者の福祉サービス利用全般について、改めて以下の点がより具体的な課題となっています。議会審議の際には、最大限のご留意をいただき、制度運用や仕組みの改善をお願いします。

 

  • サービスの利用申請に対して

サービスの利用申請にあたり、大田区職員の事前の聞き取りが行われています。制度利用が可能かの要否の情報提供がある一方で、申請の抑制としても機能してしまっていることに憂慮しています。同様の相談が当会には複数寄せられています。窓口対応の抑制により、統計上において潜在的な区民ニーズが見えなくさせられ、ひいては制度改訂の政策的判断を見誤らせるもの恐れがあります。運用上のルールは尊重されるべきですが、申請それ自体を拒む理由にはならないはずです。抜本的な実態調査をお願いします。

 

  • サービス提供する事業者及びヘルパーの数の不足

行政の支給決定に対して、思い通りにサービスが利用できていません。受け入れの不足は深刻です。精神障害者の移動支援サービス利用者は身体介護を必要としないものも多く、事業者には非常に割に合わない仕事のようで、対応する事業者が他の障害と比較しても特に少ないです。また、決まった曜日、時間帯での利用に限らないので、往々にして固定シフトではお願いできないことで事業者からはさらに敬遠されがちです。

体調の極端の悪化を防ぐにも適度な外出機会は精神障害者にとっても重要です。区としてもヘルパー不足解消に向けてのさらなる推進をお願いします。

 

  • 移動支援従業者養成研修における精神障害の扱い

知的障害者移動支援従業者養成研修の修了制度は、大田区では精神障害者の移動支援サービスの提供資格の担保となっています。しかし、この研修では精神障害に対する学びやケアについて、触れることはほぼありません。精神障害者へのサービス提供を見据えて、特に区が実施する研修では精神障害のことも扱うように働きかけをお願いします。

 

  • 事業者リスト

サービス提供の事業者を探す際、大田区から事業者リストの提供があります。そのリストに基づいて、多くの障害当事者や家族はサービスを提供してもらえる事業者を探します。しかし、そのリストは勝手が悪いものです。(例:字がとても小さい。移動支援事業の身体介護を扱うか否かの項目がない、電話番号が通じないものがあるなどの報告があります)区民がしっかりと活用できる資料を提供するように働きかけをお願いします。

以上

 

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