東京都障害者差別解消条例における調整委員会機能等についての提言を行いました

東京都障害者差別解消条例における調整委員会機能等についての提言を行いました

都民ファーストの会東京都議団の栗下 善行 都議と森愛 都議と東京都保健福祉局の担当課長のみなさんと懇談の機会をいただきました。両都議には日頃から当事者団体の声に耳を傾けていただき、当日も温かく迎えていただきました。

 

東京都障害者差別解消条例は、障害者差別解消法の上乗せとして、民間事業者への合理的配慮の提供の法的義務化など先進的な内容が盛り込まれています。そのような仕組みが、しっかりと仕組みとして機能するためにも、さらなる改善が必要と感じています。さらなる共生社会づくりに向けて当事者団体として、できる事を通じて貢献していきたいと思います。

以下は東京都知事宛に提出した提言書の抜粋になります。

2020年8月19日

 

東京都知事
小池 百合子 様

精神障害当事者会ポルケ
代表 山田悠平

 

東京都における障害者差別解消に向けての提言

 

日頃より障害福祉施策の推進にご尽力いただきありがとうございます。東京都障害者差別条例のあっせん申し立てに係る経験を通じて以下の通り、提言をさせていただきます。今後の条例の改正、運用に際してご留意いただけますと幸いです。どうぞよろしくお願い致します。

 

(1)東京都障害者差別解消条例における調整委員会機能等についての提言

  • 差別解消に向けた対話の機会を創ってください

法律家、障害者団体及び民間事業者の委員の知見を動員いただき、あっせんの付託が、今回初めて行われたところは歓迎されるところです。他方で、障害者及び事業所双方による直接顔を合わせた対話の場(いわゆる建設的対話)をつくることも大切で、それは法や条例が期待する修復的司法にふさわしい機会と考えらえます。あっせん成立後の話し合いを円滑化させるためにも必要です。

 

・状況のヒアリングについては丁寧に行ってください

 当初の双方から20分のヒアリングを1度行うといった枠組みの設計に違和感を禁じえませんでした。当初から要望してきたところですが、委員の認識を一定保つ意味でも、調整委員会におかれては丁寧なヒアリングをお願いしたいです。今回のように、調整委員の認識に明らかなズレがあると思われる場合、あっせんの付託にも影響を生じかねません。また、それを修正する機会を設けることは大切です。

 

  • スケジュールを示し、裁判外司法としてなるべく早期決着を行ってください

 あっせん案の成立を以って、話し合いが再開しましたが、事案発生から1年以上要しました。経過報告もいただけないまま、当方としては心理的な負担は相当なものでした。今後の扱いについては、スケジュールを示すとともに早期決着が必要です。

 

  • 本件のような事案が繰り返されないための事例検討の機会をつくってください。

 差別解消の期待される枠組みに事例の蓄積と検討があります、同様の案件が東京都内で繰り返されないために、東京都障害者差別解消支援地域協議会等で、本提案事項について本件関係者の発言を求めることを期待します。

 

(2)東京都における精神障害の当事者参画の在り方についての提言

 

 日本が批准した障害者権利条約では、政策決定過程への障害当事者の参画が求められています。これにより国内の運用改善が進んでいますが、東京都においては、精神障害者の当事者参画を推進してください。(東京都障害施策推進会議、東京都自立支援協議会、東京都差別解消支援地域協議会など) お声がかかれば当会としても参画をする用意はあります。

 

これまでの精神障害者の参画については家族会がその代わりを担ってきましたが、期待される役割や規範は異なるものです。家族会の会議体参画は否定されるものではないですが、当事者参画についても推進をお願いします。とある行政の部局からは、定足数の兼ね合いで従前の参加枠の整理が難しいとの回答を得ています。当事者参画についても、着実に進むように、運用規則変更を働きかけるなどして、実効性ある改革をお願いします。

 

 また、東京都差別解消条例においては、広域相談支援員を設けることが謳われています。この支援員についても精神障害の当事者の採用を推進ください。また、この制度の認知向上のために、障害者団体と協働するなどして取り組みも必要です。

 

(3)障害理解啓発の取り組み等についての提言

 東京都障害者差別解消条例における障害の合理的配慮の提供については、法の上乗せとして法的の義務として規定されています。また、内閣府障害者政策委員会における「障害者差別解消法の3年後の見直し」でも同様の規定の期待が示されました。そのためにも障害理解と啓発の必要性がますます高まってきます。特に、これまでの枠組みに代わるような、法や条例が期待する障害の社会モデルに基づいた障害理解啓発の取り組みが重要です。

また、精神障害のような「見た目ではわかりにくい障害」「固定化されていない断続的に現れる障害」についての視点からの啓発も急務です。これらの啓発のカリキュラム開発や実践にについて当会も取り組んできました。今後、東京都として採用いただけると幸いです。

以上

【参考資料】
▼紛争解決の仕組み(東京都保健福祉局)
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/…/hunsoukaiketu.…

▼本件差別的取扱いに関する事案の概要
https://porque.tokyo/2019/02/22/2019-02-21/

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